こんばんは。SHINPEIです。
『全ての道はローマに通ず』という言葉がありますが、僕にとってはさしずめ『全てのカルチャーはインテリアに通ず』。
同じ映画や音楽でも、見聞きする部屋によって印象は変わります。
インテリアはすべてのカルチャーを包みこむ、懐の深いジャンルです。
、、と半ば強引にこじつけちゃいましたが、今日は最近観た(といっても結構前ですが)映画のお話を。
『スリー・ビルボード』
あらすじ
娘を何者かに殺害されたフランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドが主人公。
犯人逮捕に消極的な地元警察に業を煮やした彼女がとった行動は、うらびれた道路に立つ3枚の広告看板を借り、あるメッセージを掲載することだった。
しかしその3枚の看板をきっかけに、登場人物達の人生がおもいもよらぬ方向へ転がっていく、、というお話。
いやーこの映画すごかったです。
ベースはサスペンスなんですがコメディ、ヒューマンドラマの要素もあり、、、
そしてそして登場人物みんなが身勝手に自分の主義主張を通して、感情移入できるキャラクターが誰一人としていないばかりか、はっきりとした善悪の境界もない。
こうして話だけ聞くとしっちゃかめっちゃな感じがしますが、ほんとこのまま。
だけど見事に120分全く飽きる事なく見続けられるエンターテイメントに仕上がってるのがすごいんです。
若干ネタバレご注意
賛否が分かれであろうエンディング。僕はアリ派です。
映画を観ていて、たまに『あれ、もしかしてこのまま終わっちゃうの?』ってことありますよね。『え、マジかマジか』みたいな。
この映画にもそれが当てはまるかもしれません。
ただ、終止気難しい顔をしていた登場人物達が、最後どこか決着がついたかのようなすっきりした表情をしていて、我々観客を置いてきぼりにするかのように走り去る(比喩ではなく実際に)。憎い演出だと思いました。
犯人探し系の推理サスペンスだと構えないほうがいいですよ。
余談ですが、ディクソン巡査を演じるサム・ロックウェル。この人の天性のコメディ感たるや、途中から顔見ただけで笑いそうになりました。
映画をご覧になった方はきっと同じ感覚を共有できるものと思います。
終盤タバコを吸うシーンで火がトラウマになってしまってる演技、細かくてクスっとなりました。
脚本、監督はマーティン・マクドナー。
この監督の作品は初めて観たのですが、これだけの時間だれること無くスクリーンに釘付けにさせる力はほんとにすごい。
そこはかとなく漂うB級感がケンタッキーフライドチキンとビールに合いそう。
6/15からレンタル開始らしいですが、アマゾンではレンタル始まってますね。この週末にオススメです。
それでは今日はこの辺で。ありがとうございました。
SHINPEI